同時多発テロ後の景気後退から徐々に米国経済は回復しつつあります。しかしそのペースは当初予定されていたよりゆっくりとっしているようです。
春のニューヨーク・アート写真オークションはまさに現在の経済状況を 反映していました。
事前にササビーズ・パリで開催された19世紀写真のJammesコレクションのオークションが好調だったことから動向が注目されていましたが、
総売上は数年前に比べて低い結果にとどまりました。 以前の様にオークション毎に有力作家の最高値が更新されることは なくなりました。しかし相変らず希少で高品質の作品へのニーズが高いことも
印象付けられました。
- スワンギャラリー: 4月15日
ここのオークションでは有力作品の出品を2月の写真フェアー開催時に移しています。今回は特に注目作品の出品もなく、不落札率は41%と高く、総売上も約$500,000.-でした。
- フィリップス(Phillips de Pury & Luxembourg) : 4月15日〜16日
写真オークションに再参入で今回注目されていたフィリップスのオークションです。購入時の手数料が15%と2大オークションハウスの 19.5%のよりが低いことが特徴です。(最初の$50,000.まで)
オークション全体の印象は低調でしたが、ポール・ストランドのヴィンテージのプラチナプリント
"Mullein, Maine,1927"が作家のオークション最高価格の$550,000.-で落札されました。
その他のウイリアム・エグルストン、ベッヒャ−夫妻、アンドレアス・グルスキー、アダム・フスなどの現代アート系作家の入札は好調だったものの、多くの高額の落札予想価格作品は落札されず、全体の不落札率は48%でした。
総売上は約$1,600,000.-でした。
- ササビース: 4月17日
一方ササビーズは好調で昨年秋以上の実績を達成。 不落札率は32%、総売上は約$2,900,000.-でした。
個別作品では26点出品されたアンセル・アダムスの入札が好調で、中でも名作"Moonrise
Hernandez,New mexico" が作家のオークション最高価格の $136,000.-で落札されました。
バロン・ド・メイヤーのヴィンテージ・プリント"Maria,A Study"も 作家のオークション最高価格の $125,000.-で落札されました。
その他、ロバート・フランクやヘルムート・ニュートンが積極的に
入札されました。
- クリスティーズ : 4月18日
クリスティーズも比較的好調で 不落札率は32%、総売上は約$2,600,000.-でした。
注目作品では1926年のマン・レイのレイヨグラフ(予想落札価格$100,000〜$150,000.)が$218,500.-で落札されました。
アービング・ペンのプラチナ・プリント"Cuzco Children,1948"(予想落札価格$40,000〜$60,000.)
は$74,090.-の作家のオークション最高価格で落札されました。
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