BLITZ GALLERY, Art Photo Site Tokyo



「地図のない旅」 - The Journey of my life -
斎門富士男 写真展


2008年4月22日〜2008年6月7日


営業時間:13:00〜19:00、入場無料
日月休廊、


写真集「Chinese Lives」、「Star Kids」、などで知られる写真家、斎門富士男の写真展です。彼は若いときから一貫して生きている証を求めて創作活動を行ってきました。世界各地の旅を通して様々な撮影を行ってきた結果、いまでは“ヘブン感”、つまり自分にとって幸福感を感じる写真撮影を心がけるようになりました。本展では、中国人などのポートレイト、オーストラリアおよびアメリカでの旅の風景、バリ島、東京カーニバル、葉山の猫、ヌード、国内外アーティストや著名人のポートレイトから約150点が展示されます。彼の波乱万丈の写真家キャリアを総合的に振り返ることで、「地図のない旅」の全貌を明らかにするものです。彼の歩んできた自由な人生は一般人の憧れです。写真展でその旅を追体験することで、日々平凡に生きる私たちも自らの人生という旅に思いを馳せることになるでしょう。斎門にとっての写真を撮る幸福が、自分には何なのか? 見る人それぞれの幸福を考えるようになるのです。

本展は当ギャラリーが取り組んでいる、日本独自のアート写真の探求を目指したプロジェクトの企画でもあります。現在の日本で紹介されるアート写真は欧米の写真史と価値観を踏襲したものが中心です。日本的写真も欧米人が日本的と考えるものが基準です。私たちの多くは、写真史を踏まえた欧米のアート写真の価値観のことは知りません。それゆえ日本では写真がアートとして受け入れられてないのです。戦後日本にはアートとしての写真の伝統はなく、ファインアート、コマーシャル、サブカルチャー、エロポップなどのヴィジュアルが混在しています。これは商業写真を好まない欧米の伝統的なアート写真の世界では邪道と思われるでしょう。しかしこの国では、優れた写真家は幅広いジャンルに渡って創作することが最も自然で、それらがミックスした写真作品に一般人が最もリアリティーを感じるのです。斎門は写真集や写真展での作品発表以外にも、広告、雑誌、グラビア、ヌードなどに幅広く取り組んでいます。彼の歩んできた道こそが日本独自のアート写真の可能性を示しているのです。

しかし、日本では商業的な写真がそのままアート写真になるという意味ではありません。それらがアートとして顧客に受け入れられるかどうかは写真家の持つ世界観によります。若かりし斎門は人生の理想郷を捜し求めるロマンチストでした。しかし生きている証を純粋に追求し、「地図のない旅」を続けた結果、いまを意識的に心地よく生きることが重要と気付いたのです。現在の斎門は、相変わらず情熱的に創作に取り組む一方で、クールな視点で世界を見つめています。最新作の、気負いがない花のポートレイト写真はその表れです。リアリストによるコマーシャル的でポップな写真。それこそが現代日本人がリアリティーを感じるアート写真。その代表者の一人が斎門富士男なのです。本展はその可能性を世に問うものです。












All Photographs ©Fujio Saimon
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