Tim Walker: Wonderful Things

Victoria & Albert Pubns, 2019

Tim Walker(ティム・ウォーカー)


ティム・ウォーカー(1970-)は、各国版ヴォーグ誌、W誌などで活躍中の英国人ファッション写真家。念入りに作り上げられた、ロマンチック、装飾的、無邪気な雰囲気に満ち溢れた、非日常的で刺激的なヴィジュアルで知られています。写真史的には、セシル・ビートンやデビット・ラチャペルの流れを踏襲していると評価されています。
2008年に、ロンドンのデザイン美術館で個展「TIM WALKER - PICTURES」を開催し注目され、同名の写真集は瞬く間に完売しコレクターズ・アイテムになります。続いて刊行された"Pictures"は全世界で約4万部を売るベストセラーとなります。2012年、ロンドンのサマーセット・ハウス(Somerset House)で「Tim Walker: Story Teller」展、2013年、英国ダラムのボウズ・ミュージアム(The Bowes Museum)で「Dreamscapes」展を開催。

本書は、2019年9月から2020年春までロンドンのヴィクトリア&アルバート・ミュージアム(V&A)で開催されているティム・ウォーカー展覧会のカタログ。世界で最も革新的な写真家の一人と言われるウォーカーのクリエイティブ・マインドをたどる内容です。本展の準備段階で、ウォーカーはV&Aが収蔵する膨大で広範囲に及ぶコレクションを探求し、キュレーターら関係者と情報交換を行います。彼はその過程で、明るいステンドグラス窓、鮮明な色のインドのミニチュアの絵、宝石をちりばめたかぎたばこ入れ、エロチックなイラスト、金色の靴、バイユーのタペストリーの長さ65メートルの写真らの収蔵物と出会います。
同展はそれらの出会いから触発されて制作された魅惑的な10作品から構成されています。展示会場のデザインは英国を代表するセットデザイナーのショナ・ヒース(Shona Heath)が担当。V&Aのウェブサイトで公開している、会場の驚くべき展示風景のイメージは必見です。

本書には100点の作品と、彼の想像力に命を与えた、セット・デザイナー、スタイリスト、ヘメイク・アーティスト、モデルとミューズらとウォーカーとの対話を収録。それらには、未発表の舞台裏イメージ、ウォーカーの創作過程が垣間見えるアイデア・スケッチ、
博物館の迷宮のような収蔵庫や展示ギャラリーの詳細な調査の過程が、最終的に完成した作品と共に紹介されています。ウォーカーは、「それぞれのショットはV&Aの、時に複数の収蔵物に対するラブレターのようなものです。私のそれらとの関係性は誰かに恋するのと同じようです。それは私たち人間同士がどのように関わるか、どのように友人になるかと関わってきます。これは新しい友人探しなのです」と語っています。

ハードカバー: 191ページ、サイズ 22.4 x 2 x 27.7 cm、
多数の図版を収録。

V&Aのウェブサイト

Inside the Tim Walker:Wonderful Things exhibition のウェブサイト

ティム・ウォーカー プロフィール