William Eggleston: Flowers

Steidl, 2020

William Eggleston(ウィリアム・エグルストン)


ウィリアム・エグルストン(1939-)はアメリカテネシー州メンフィス生まれ。ニューヨーク近代美術館のジョン・シャーカフスキーに見出され、1976年に同館で大規模な個展「ウィリアム・エグルストン・ガイド」を開催します。大判カメラを使ったシャープ・フォーカスで色彩豊かなカラー写真で、アメリカ南部土着の風景や人々の生活を感傷的に撮影。多くの人は彼の作品の中にアメリカの原風景を見出し共感してきました。いまでははニューカラーの元祖として知られています。
「Flowers」は、エグルストンの3冊目の貴重なアーティスト・ブックを正確に再現したものです。初版は、1978年にニューヨークのCaldecott Chubbからわずかエディション15点で刊行。オリジナル版は、赤い色の革製で、コーナー部分は写真アルバムを再現しているように装丁され、スリップケースが付いていました。ページ内には花がテーマの12点のオリジナルのカラー・タイプC・プリント(chromogenic coupler print)を収録。花、木、そして葉っぱ類は、エグルストンのお気に入りのモチーフであるメンフィスの風景とインテリアの一部として多くの写真に登場します。しかし本書では、花は中心モチーフとして取り扱われています。それらは、ありふれた美しさとしてのカットグラス花瓶のグラジオラスとカーネーションのキッチュな花束、箱状の生け垣前の一輪のバラ、「ママ」という言葉が刻まれる白い大理石による墓の上の孤独な花束などです。
シュタイドル社(Steidl)からは、本書と同時に1979年に刊行された2冊目のアーティスト・ブック「Morals of Vision」も刊行。エグルストンのアーティスト・ブックの新版での復刊は、オリジナル版に対するデザインや精神に敬意を表するとともに、多くの人々に内容を初めて紹介する同社の意欲的な試みです。

ハードカバー: 32ページ、サイズ 33 x 26 cm、12点のカラー図版を収録。出版社情報ではすでに発売済み。ただし日本アマゾンでは2020年6月発売、英国アマゾンでは2019年11月には刊行済です。

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ウィリアム・エグルストン プロフィール