A1 - The Great North Road

Mack, 2020

Paul Graham(ポール・グラハム)

「A1 - The Great North Road」は、1983年に出版された英国人写真家ポール・グラハム(1956-)の最初の写真集です。A1は、イングランドの首都ロンドンと、スコットランドの首都エジンバラを結ぶ、約660kmにおよぶ英国で最も距離の長い道路。彼は大判カメラを持って「グレート・ノース・ロード」を何度も旅し、1980年代初頭の私たちが見落としがちな、イギリスの人々、建物、風景を記録しました。当時、英国の写真シーンは活気に満ちていましたが、フォトブックの刊行はわずかで、クリス・キリップとマーティン・パーがそれぞれ1冊ずつ出版した程度でした。専門の出版社や販売店などはなく、グラハムは本書を自費出版しています。
この初のカラーによるフォトブックは英国写真界に大きなインパクトを与えました。社会的ドキュメンタリーの伝統とニューカラーの新鮮なアプローチを融合させた同書は、英国写真界に変革をもたらします。ニック・ウェプリントン、アンナ・フォックス、リチャード・ビリンガム、トム・ウッドをはじめとする新世代のカラー写真家が登場する道を開いたのです。今から40年前に出版されたこの本は、アート作品であると同時に、マーガレット・サッチャー政権時代と英国の産業基盤の衰退の歴史的記録でもあります。その後、グラハムは「Beyond Caring」(1985年)と「Troubled Land」(1986年)を完成させ、これらの作品は彼のキャリアにおける代表作品となりました。
1980年代に自費出版され、現在では入手困難で希少となっているグラハムの3部作は、2020年から数年のうちにMACK社から再出版される予定です。「A1 - The Great North Road」のMACK版の初版第2刷は2021年5月に刊行予定です。

ハードカバー、サイズ 32.2 x 24.3cm、96ページ、
多数のカラー図版を収録。

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