William Eggleston: The Outlands

Steidl, 2021

William Eggleston(ウィリアム・エグルストン)


2011年、ウィリアム・エグルストン(1939-)の「Chromes」がドイツの出版社シュタイデル(Steidl)から刊行されました。そこには1969年~1974年までに撮影されたカラー約364点が収録。カラー表現の可能性の実験、構図の探求などをしていたエグルストンの初期メンフィス時代の貴重な作品が収録されていました。同書は、この並外れた多作の写真家による初期作品を本格的に検証する始まりとなりました。その成果は、「Los Alamos Revisited」(2012年)、約1000点以上の作品を全10巻に収録した「The Democratic Forest」(2015年)など、さまざまな写真集で紹介されています。エグルストンが1969年から1974年にかけてカラー・ポジ・フィルムで撮影した写真は、上記「Chromes」シリーズや、1976年にニューヨーク近代美術館でジョン・シャーカフスキーによる開催されたエグルストンの画期的な展覧会と写真集「William Eggleston's Guide」のベースになっています。

本書「The Outlands」全3巻も、同じソースから制作されています。しかしここに収録された写真は、いくつかの別バージョンを除いて、これまで出版されたことがありませんでした。本書が新たに提示した作品群は驚くべきものでした。作品はエグルストンが有名な三輪車を撮影したメンフィス郊外の通りの、ほぼ正確な地点から始まります。そして彼が育った昔のミシシッピ州の裏道をたどった作品が続きます。そこにあるのは、彼が撮影し記録したフォルムから半ば切り離されたかのような、崇高なまでの純粋な色彩です。当時、エグルストンは、消えつつあるアメリカン・シーンをすでに撮影していたのです。これらのカラー写真は、ヴィジュアル言語の幅を発見した偉大なアメリカ人写真家エグルストンによる、変遷するディープサウスの忘れられないドキュメント作品なのです。

ハードカバー : ‎3巻/580ページ、サイズ 31.5 x 32 cm、
約405点の図版を収録。

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ウィリアム・エグルストン プロフィール