Faceless: The Most Famous Photographer in the World

Assouline, 2001

David Douglas Duncan(デヴィッド・ダグラス・ダンカン)


写真界の巨匠アンリ・カルチェ=ブレッソンはスナップショットの名手として知られていますが、逆に自分自身が撮影されることは極端に嫌いましたす。
この写真集には素顔があまり知られていない彼の貴重な素顔が収録されています。カルチェ=ブレッソンのお株を奪って彼をスナップショットしたのはデビッド・ダグラス・ダンカンです。この写真集出版により長年の友人であった二人が不仲になったことでも話題になりました。
出来事は2000年5月にカルチェ=ブレッソンが雑誌の仕事で長年交流があるダンカンを含む年老いた写真家達を撮影していた時に起きたそうです。ピカソ美術館での撮影の合間にダンカンが突然思い立ち、妻のカメラでカルチェ=ブレッソンを 約5分間でモノクロフィルム1本だけ撮影したのです。後日、現像した写真を見たダンカンはそれらは歴史的なドキュメントで写真集にするべきと判断し、カルチェ=ブレッソンの反対を押し切って出版してしまったのです。
長年の友人関係を壊してまで無理に出版する価値のある写真であったかどうか、カルチェ=ブレッソンおよびダンカンのファンのかたは是非御自分で判断してみてください。

デヴィッド・ダグラス・ダンカン(1916-2018)年米国ミズリー州カンサスシティー生まれ。アリゾナ大学で考古学を学んだユニークな経歴を持っています。 1941年にライフ誌の専属カメラマンとなり、世界中で戦争などのドキュメンタリーを撮影しています。1946年にフリーとなり、1951年にはキャパ・ゴールドメダルを受賞。特にピカソのドキュメンタリーで有名です。

カルティエ=ブレッソン プロフィール