The Destruction of Lower Manhattan

powerHouse Books; 2版, 2005

Danny Lyon(ダニー・ライアン)


"The Bikeriders"(1968年)や"Conversations with the Dead"(1971年)など社会的なテーマで写真を撮り続けているダニー・ライアン。2002年には忘れ去られようとしているアメリカ原住民の実像をドキュメントした"Indian Nations"を発表しています。

この本は1969年に刊行され長らく絶版だった写真集の再版です。"The Bikeriders"撮影後の当時25歳のライアンがニューヨークで住んでいたのがマンハッタンのダウンタウンでした。彼が目撃したのは南北戦争以来残っていた古いビル錬が次々と取り壊され、この地区一体が再開発される様子でした。今はなきワールド・トレード・センターのツインタワーもこの地の一部にその後建築されます。
彼はニューヨークの最も古い街並みの全てが消え去ることに衝撃を受け、破壊される前のビルと街の思い出を記録しようと思い立ちます。人が去ったビルは過去の化石に見えた、と語っています。一連の仕事は1969年に"The Destruction of Lower Manhattan" として写真集になります。1ドルで売られた写真集は数年後に絶版となり長らく貴重なコレクターズ・アイテムとして知られていました。
その後、21世紀になって街がテロで再び破壊されました。ニューヨーカーが古きよき時代のニューヨーク建築に思い入れを持つようになったことがライアンの埋もれていた作品の再評価につながったのです。
全160ページ、街並みやビルの内外のドキュメント、家屋解体業者のポートレートなどモノクロ83点が収録されています。

ダニー・ライアン プロフィール