Robert Frank: New York To Nova Scotia

Steidl, 2005

Robert Frank(ロバート・フランク)


ヒューストン現代美術館での1986年の展覧会に合わせて刊行され、長らく絶版だった本のペーパー判での再版です。彼の写真と映画とをはじめて関係付けた回顧展として重要で、同展がきっかけでフランクは映像作家として再評価されるようになります。タイトルの"New York to Nova Scotia"は彼が1969年にニューヨークからカナダのノヴァ・スコシァに移り住み、写真から映像の世界に傾倒していく過程を象徴しています。
彼のキャリアを回顧するイメージ、映画のスティールなど、カラー4点、モノクロ27点が収録。展覧会を企画したアン・タッカー、フィリップ・ブルークマンのエッセーをはじめ、「アメリカ人」撮影を可能にした1954年のグッケンハイム財団への申請書、「アメリカ人」撮影時にアーカンソー警察に逮捕された際の各種の手紙、ジャック・ケルアックによるフランク同伴のフロリダ旅行の記事、ウォーカー・エバンスによるエッセイ、その他有名写真家、キュレーターとの手紙などが収録されています。
この本は写真集というよりも、関連する各種資料や参考文献を忠実に再現した、フランクの創作過程を明らかにする資料集的な意味合いが強い1冊です。フランク写真集を既にお持ちの方には撮影のバックグラウンドがわかるのでおすすめです。

ロバート・フランク プロフィール