Made in the UK:
The Music of Attitude 1977-1983

powerHouse Books, 2005

Janette Beckman(ジャネット・ベックマン)
Paul Smith(ポール・スミス はしがき)


1970年代半ばのイギリスは経済が疲弊し失業者が増え、IRAのテロやストライキが頻発する中で社会全体に行き詰まり感が蔓延していました。 社会不安が高まる中、不満を持つストリートの労働者階級や元美大生の若者の中 から革新的な音楽、ファッションのムーヴメントが発生し拡大していきます。セックスピストルズ結成がきっかけとなり、 若者たちは次々とバンドを結成し、テクニック、芸術性を無視し、自由に好き勝手に不満やメッセージを表現し、お金をかけずに知恵とセンスだけでおしゃれを楽しむようになります。 このパンクの反体制の生き方は多くの若者を魅了し、やがてイギリス中を席巻するようになります。

音楽誌メロディーメーカーで写真家キャリアを開始したばかりのジャネット・ベックマンはまさにその時代の最先端にいました。 パンク、モッズ、スキンヘッド、ツー・トーン、ロカビリーなど、彼女はミュージシャンや熱狂するファンの若者たちのファッションと生き方を撮影しています。 本書には1977年から1983年までに撮影されたクラッシュ、ポール・ウェラー、ピート・タウンゼント、ザ・ビート、スペシャルズ、パブリック・イメージ・リミテッドなどを含む モノクロ写真約100点が収録されています。 MTVなどまだなくロックがお金儲けのビックビジネスではなく、ファッションも高級ブランドが席巻する前の古きよき時代の 貴重なドキュメントです。価値観が多様化したいま、パンクの精神も再び注目されているのでしょうか。
ジャネット・ベックマンはロンドン出身。ポリスの初期3作のアルバムカバーを撮影したことで知られています。 1982年以降はニューヨークに移り住み、雑誌エスクァイヤー、ローリングストーン、グラマーなどで活躍しています。