Jeff Wall:
Catalogue Raisonné 1978-2004

Steidl, 2006

Jeff Wall(ジェフ・ウォール)


絵画のような物語性を持った作品はステージド・フォト、タブロー写真とも呼ばれています。カナダ出身のジェフ・ウォール(1946-)はこの分野の代表作家で、現代生活に潜む不安などをテーマにした作品を制作しています。彼は大学で美術史を専攻した後、1970年代からコンセプト重視の写真作品制作を開始します。1977年頃から慎重に構図が計算されたチバクローム・カラー作品に取り組み始め、1978年には破壊された空間を描写した"The Destroyed Room"を制作しています。
彼の作品の特徴はカラースライドをアルミ製のライトボックスに装着して照らし出すという展示方法です。この手法で、絵画と写真の両方の性質を兼ね備えた独自の世界を作り出しています。1991年にはデジタル技法を制作テクニックに取り入れ、1996年からは大判のモノクロ写真にも取り組んでいます。作家がイメージしたシーンを再現するのに多大な時間と労力がかかるので、1作品完成までには1週間から数ヶ月も時間をかかることでも知られています。

本書は彼の1978年から現在までのキャリアを初めて本格的に回顧するものです。カラー約120点、モノクロ約90点、および各種撮影データを収録しています。

ジェフ・ウォール プロフィール