High Tide Wane Moon

Nazraeli Pr, 2008

Kazuumi Takahashi (高橋 和海)


Nazraeli Pressより刊行された高橋 和海(1963-)の初写真集。彼は漁師の子供で、幼いときから海の近くで生活していました。 月が潮に影響を与えるように、潮の満ち干は彼の一日の行動に大きな影響を与えていたそうです。その経験が本プロジェクト制作の背景になってるのでしょう。

本書では、25の見開きページの左側に月のイメージ、それに対応する海のイメージを右側に見せています。撮影は東京の近郊で行われたとのことです。本作品はちまたに氾濫している、単に空や海を撮影した癒し系のイメージではありません。 対比してセットで提示される写真は、月が海に影響を与えるという自然の営みを思い起こさせることで、宇宙のなかの小さな自分の存在を意識させてくれます。自らを客観視することで人間を生き難くしている自意識を消し去り、枯渇していたエネルギーを注入してくるのです。

サイズ約28X36cm、カラー51点収録、限定1000部。
巻末エッセーは横浜美術館の倉石信乃氏が担当しています。