来たるべき言葉のために

オリシス, 2010

Takuma Nakahira(中平卓馬)


日本における1970年代の写真潮流を代表するのが、「アレ・ブレ・ボケ」の「プロヴォーク」です。
中平卓馬の「来たるべき言葉のために」(1970年、風土社刊)は、森山大道の「写真よさようなら」(1972年、写真評論社刊)とともにこの時代の代表的な写真集です。マーティン・パーとジェリー・バジャーが共同編集で出版した写真集カタログ、「The Photobook: A History volume I」(2005年、Phaidon刊)に紹介されたことでレアブックとしてのコレクター人気が一気に高まります。オリジナル版はオークションでも高額。いまでもきわめて入手困難な写真集と言われています。マーティン・パーの本には、中平は政治的な対象を写真で撮影せずに、リリシズムを駆使してアメリカの消費文化により日本が植民地化されることへの不満を表現している、と解説されています。

本書はこの伝説の写真集の40年ぶりの再版。サイズ30.6 x 21.4 x 2 cm、モノクロ約100点を収録。オリジナル版の装丁は木村恒久ですがオシリス版の装本は服部一成です。中平卓馬エッセイ収録の英文小冊子付きです。