Vivian Maier: Street Photographer

powerHouse Books, 2011

Vivian Maier(ヴィヴィアン・マイヤー)


ヴィヴィアン・マイヤー(1926-2009)は21世紀になり再発見された米国人アマチュア写真家です。2007年にシカゴの歴史家ジョン・マーロフが発見するまで、彼女の写真の存在は全く知られていませんでした。死後に彼女の質の高いストリート写真は高く評価されるようになり、欧米で数多くの写真展が開催されました。
マイヤーのキャリアの全貌はいまでも謎に包まれています。1926年ニューヨーク生まれ、50年代から約40年間に渡り主にシカゴで育児教育の専門知識を持つナニーの仕事をしていました。一生独身で、親しい友人もなく、撮った写真を誰にも見せなかったそうです。彼女はアマチュア写真家として、50年代~90年代にかけて約10万にもおよぶ写真をフランス、ニューヨーク、シカゴで撮影。カメラは主に2眼レフのローライフレックスを愛用していました。彼女の写真には、戦後アメリカの都市生活のリアルなイメージが高いレベルの、美しさ、感動、ユーモラスさを持って表現されています。
また、リゼット・モデル、ヘレン・レビット、ダイアン・アーバス、アンドレ・ケルテス、ウォーカー・エバンスなどの影響が見てとれます。ストリート写真家は、細部を見つめる目線、光と構図、完璧なタイミング、ヒューマニストの視点、シャッターチャンスを逃さないタフさ、など数多くの素養が求められます。特別な写真教育を受けていないマイヤーがそれらをすべて持っていたのは驚くべきことです。当時の繁栄するアメリカの華やかな部分以外に、子供、黒人、低所得者、浮浪者などのダークサイドにカメラを向けていた点も評価されています。

本書は彼女のキャリアを一般に紹介する待望の写真集です。
ハードカバー、約136ページ、サイズ25.9 x 1.9 x 28.6 cm、50~60年代にニューヨーク・シカゴで撮影されたモノクロ約100点を収録。

ヴィヴィアン・マイヤー プロフィール