Saul Leiter: Retrospektive / Retrospective

Kehrer Verlag Heidelberg, 2012

Saul Leiter(ソール・ライター)


ソール・ライター(1923-2013)はピッツバーク出身のアメリカ人写真家、画家です。画家を目指してピッツバークからニューヨークに移り住み、1946年から40年代後半までは、彼は抽象表現主義作家のウイリアム・デ・クーニングなどとともに作品を展示していました。その後、画家のリチャード・ポーセット=ダートと写真家W.ユージン・スミスのすすめで写真に取り組むようになります。
最初はライカでモノクロ作品を撮影、ロバート・フランクやヘレン・レビットと同様に彼は作品のモチーフをニューヨークのストリートに見出していました。
1948年以降は、カラーによる抽象的で革新的な構図のヴィジュアル作品にも取り組みます。彼の写真を最初に見出したのはエドワード・スタイケンで、1950年代にニューヨーク近代美術館で開催された二つの重要な展覧会に作品がセレクションされています。しかし、当時のカラー写真は広告用が中心でファインアートとしては認められていませんでした。従ってその後のライターは主にファッション写真家として、ハーパース・バザーやエスクアィアなどの雑誌で活躍します。
彼の作品は、ジェーン・リビングストン編集の"The New York School"(1992年刊)と、マーティン・ハリスン編集の"Appearances: Fashion Photography Since 1945"(1991年刊)で取り上げられたことがきっかけで再評価されるようになります。彼のアート性を持つ素晴らしいカラー作品が認められるのに何と約40年も時間がかりました。

本書はドイツ・ハンブルグのHouse of Photography at Deichtorhallenで2012年春に開催された欧州初の本格的な回顧展開催を期に刊行されました。彼のキャリアを本格的に網羅する初の写真集です。初期のモノクロ作品、カラー作品をはじめ、ファッション写真、ペイントされたヌード、スケッチブックなどが収録されています。
ハードカバー: 294ページ、サイズ26.8 x 22.4 x 3 cm、 カラー約80点、モノクロ約40点を収録。