Valencia 1952

Steidl, 2012

Robert Frank(ロバート・フランク)


1950年はロバート・フランクにとって重要な年です。エドワード・スタイケンと出会い、ニューヨーク近代美術館(MoMA)で開催された"51 American Photographers"展に参加。メアリーとの結婚もこの年です。また仕事上では、雑誌編集者の彼の写真の取り扱いに不満を持つようになり、家族とともにいったんニューヨークを離れ数年間に欧州を旅して回ります。
フランクはこの欧州滞在中にスペインの地中海に面したヴァレンシアを訪れます。当時のこの地は他のスペインの都市同様に大戦後の厳しい経済状況に耐え忍んでいる、もの寂しく、粗末な場所でした。フランクはヴァレンシアの漁村の人たちの日常生活を撮影します。フランクの写真はとても自然で透明感があり、彼が述べている「その瞬間における人間性」がシンプルに反映されています。まさにそれ以上の言葉での説明は不必要だと感じさせます。
本書の収録写真はほとんどが未発表作品。人間の貧困を凌駕する尊厳が感じられ作品群です。

64ページ、サイズ25.3 cm x 25.3 cm、モノクロ約61点を収録。

ロバート・フランク プロフィール