Petrochemical America

Aperture, 2012

Richard Misrach(リチャード・ミズラック)


本書では、写真家リチャード・ミズラック(Richard Misrach,1949 - )とランドスケープ・アーキテクトのケイト・オルフ(Kate Orff,1971 - )が北アメリカの最大河川に沿って長年続いてきた環境被害の原因を徹底的に分析しています。ミズラックによるルイジアナの“Chemical Corridor”地帯の印象強い写真と、オルフによるこの地方の詳細な調査と地図化により作られた“Ecological Atlas”と呼ばれる推測的ドローイングによる共同プロジェクトです。
二人は共同作業により、バトンルージュからニューオーリンズまでのミシシッピィー川の約150マイルに及ぶ化学製品工場が集中し、癌の発生率が高い“Cancer Alley”と呼ばれる地域の複雑な文化的、自然的、経済的なエコロジーの実態を描写しています。この啓示的なコラボは、現代生活のあらゆる側面に浸透した石油化学産業を広範囲に研究したガイドブックです。複雑な歴史性や特殊性はあるものの、この地からのメッセージは石油化学産業が世界的な人間環境に与えるインパクトの比喩ではないでしょうか。
このプロジェクトは、アトランタのハイ・ミュージアム・オブ・アートの依頼による"Picturing the South"の一環として ミズラックが1998年に取り組んだもの。2012年には同館で、"Revisiting the South: Richard Misrach's Cancer Alley"が開催されています。本書はそれに際して刊行されたものです。

ハードカバー: 215ページ、 サイズ34.3 x 2.8 x 27.4 cm、
約150点の図版を収録。