Shomei Tomatsu:
Chewing Gum and Chocolate

Aperture, 2014

Shomei Tomatsu(東松照明)


東松照明(1930-2012)は、戦後日本と日本人の姿を的確に表現した20世紀を代表する写真家の一人です。代表作品に、長崎の原爆破壊と被爆者をドキュメントした"11時02分 Nagasaki"(1966年、写真同人社刊)、急速な西洋化と日本の伝統文化との軋轢に注目した"日本"(写研、1967年刊)、沖縄の基地、文化、風俗を集中的に撮影した"太陽の鉛筆"(1975年、毎日新聞社刊)などがあります。

彼は1950年代後半から日本全国の米軍基地の撮影に取り組みます。米軍の勝利と占領の大きな影響をテーマに、制服姿の米兵が赤線地帯の日本女性と騒いでいる様子や、米軍の家に帰る途中で冴えない風景の中で遊ぶ外国人の子供、米軍の存在に対する抗議運動などを撮影しています。当初、これらのシリーズは"占領"というタイトルが付いていました。やがて米兵が日本人の子供に手渡ししていた、栄養価はないが甘く習慣性があるお菓子に注目。タイトルを"チューインガムとチョコレート"に変更しています。

本書は代表作品を多く含む本シリーズを初めて1冊にまとめたもの。レオ・ルビンファインのエッセーでは、アメリカの占領による日本国家のアイデンティティの変化に対する東松の相反する感情の交錯を取り上げています。

ハードカバー: 176ページ、サイズ29.5 x 24.6 x 3 cm、
約125点のモノクロ図版を収録。