Ponte City (Walther Collection)

Steidl; Box Pck Ha版, 2014

Mikhael Subotzky(ミケル・ソボツキー)
Patrick Waterhouse(パトリック・ウォーターハウス)


南アフリカ共和国は、アパルトヘイト撤廃後も貧困や治安悪化に苦しんでいます。
ミケル・ソボツキー(1981-)とパトリック・ウォーターハウス(1981-)は、この国のヨハネスブルグにそびえ立つアフリカで一番高い(176m)54階建ての高層住宅「ポンテ・シティー(Ponte City)」を2008年から6年以上も撮影しています。もともとは白人専用に1976年に建築されましたが、90年代以降の地域の治安悪化からかつての住民は逃げ出してしまい、多くの住居がギャングらに不法占拠されます。その後は、社会の底辺に生きる人たちが生活する、犯罪が多発する危険な場所になってしまいます。
ソボツキーとウォーターハウスは、エレベーター内での住民のポートレート、全ての家のドア、窓からの景色、住民の見ているテレビの画面、神話と希望の場所だった建築当時の広告写真、見捨てられた住居に残る家族写真などを通して、この建物と住民の変遷と現状をドキュメントしています。
ヴィジュアル・ストーリーには、連なったエッセーと文章のテキストが添えられます。エッセーでは南アフリカの優れた学者やライターが、ヨハネスブルグにおけるポンテ・シティーの特異なポジションと市民のそれに対するイメージ像を探求。本作は、憧れの住居だったポンテ・シティーの厳しい現実を、かつてゴールドラッシュで成功を求めてこの国に来たものの、夢がかなわなかったほとんどの人々に重ね合わせています。ポンテ・シティーを通して南アフリカの歴史と現実が語られているのです。

ハードカバー・ボックス入り: 192ページ、 サイズ 37 x 24.2 x 7.6 cm、多数の図版を収録。