The Open Road: Photography and the American Roadtrip

Aperture, 2014

David Campany(著)


アメリカでは、ロードトリップは長きにわたり文化のシンボル的な存在でした。それは自動車が消費者に広く普及して、道路が国中に張り巡らされて以来、可能性と自由、発見と逃避、自己喪失とともに再発見する場所でした。第2次大戦後には、ロードトリップが文学、音楽、映画、写真で目立って登場してきます。写真家のスティーブン・ショアは「この国は長い旅によって形づくられている。1940年代以降、ロードトリップは夢と自由と未来の可能性の感覚を象徴しており、文化の中で重要な役割を果たしている」と書いています。
これまでに、ウォーカー・エバンス、ベレニス・アボット、エドワード・ウェストン、アンリ・カルチェ=ブレッソン、エド・ルシェなど、数多くの写真家たちは作品制作のために米国縦断の旅を敢行しています。
その中で最も有名な仕事はロバート・フランクがまとめた写真集"The Americans"でしょう。それ以後も現在までに、スティーブン・ショア、アレック・ソス、ライアン・マッギンレイなど数百人もの写真家たちが写真によるロードトリップの伝統を受け継いで活動を行っています。

本書では著者のデビット・カンパニー(David Campany)は「アメリカ像はロードトリップなしには考えられない」と主張し、写真によるロードトリップを独立した作品ジャンルと取り上げ、この分野の写真家たちの物語を提示しています。
内容はロード・カルチャーの歴史を探求する紹介分から始まり、アメリカのロードトリップをポートフォリオ作品とともに深く探求した年代順の18章で構成されています。ロバート・フランク、エド・ルシェ、ゲイリー・ウィノグランド、ジョエル・スタンフェルド、ウィリアム・エグルストン、アレックス・ソスなどによる重要ロード・トリップ作品が含まれます。また彼は紹介分で「ロードトリップが終わった後に何が起きるべきか?それは、現状への復帰か? 革命的な新しい人生の始まりか?将来の見通しのいくつかのマイナーな調整だろうか?明らかに西部にドライブしていくだけでは約束の地(Promised Land )に着くことはできないのです」とも語っています。本書が伝えたいのはアメリカン・ドリームとその挫折の歴史なのでしょう。

ハードカバー: 272ページ、サイズ 30 x 25.6 x 3.8 cm、
約150点のカラー・モノクロ図版を収録。 

(収録写真家)
Robert Frank, Ed Ruscha, Inge Morath, Garry Winogrand,
Joel Meyerowitz, William Eggleston, Lee Friedlander,
Jacob Holdt, Stephen Shore, Bernard Plossu, Victor Burgin,
Joel Sternfeld, Alec Soth, Todd Hido, Ryan McGinley,
Justine Kurland, Taiyo Onorato, Nico Krebs