木村伊兵衛のパリ ポケット版

朝日新聞社, 2014

木村伊兵衛


木村伊兵衛(1901-1974)は1954年、1955年に長期欧州取材を行い、当時としては珍しい初期カラー・フィルムでパリを撮影しました。現地では、アンリ・カルチェ=ブレッソンやロベルト・ドアノーと交流を深め、多くの芸術家、文化人を惹きつけたパリの魅力を探求します。それらは単なる旅行記にとどまらず、パーソナルな視点で撮影された作品となっています。

パリで撮影された写真は1974年に"木村伊兵衛写真集 パリ"(のら社刊)として、少部数だけ刊行。いまではレア・ブックとしてコレクターズ・アイテムになっています。フォトブック専門家の英国人写真家マーティン・パー氏は、写真集ガイトブック"The Photobook: A History Volume1"(Phaidon、2004年刊)で同書を紹介。"木村は当時無名だったアジェのパリの残り香を追い求めている。古い建物が崩壊し朽ち果てていくパリをノスタルジックに撮影している。カラーであることからアジェよりもロマンチックに感じられる。"と解説しています。またパリの作品群は2004年アルル国際写真フェスティバルで紹介され、"幻のカラー作品"だと世界的にも注目されます。
2006年、朝日新聞出版から約170点を収録した新版が"木村伊兵衛のパリ"として刊行。 こちらも現在絶版となり入手困難となっています。

本書は2006年版の待望の再版。今回は幅広い読者向けに低価格の小型並製版として刊行。
解説は田沼武能、撮影・日記構成は山崎幸雄が担当。

単行本: 128ページ、サイズ 18.5 x 13 x 1.2 cm、
多数のカラー図版を収録。