Chris Killip: In Flagrante Two

Steidl; Revised版 2016

Chris Killip(クリス・キリップ)


クリス・キリップ(1946-)は英国マン島出身の写真家です。1991年以来、米国ハーバード大学で教鞭をとっています。
彼は1973~1985年にかけて、マーガレット・サッチャー政権下で産業空洞化が進行するイングランド北東部で低所得者コミュニティーのポートレートや都市風景を4X5カメラを使用してドキュメントスタイルで撮影。一連の作品は、社会的、経済的な大変動の中で生き残ろうと悪戦苦闘する労働者階級の人々の長きにわたる忍耐の歴史を目撃するものでした。英国のダークサイドを撮影した作品群は、ロバート・フランクの"The Americans"と比較されることもあります。同作は、1988年に"In Flagrante"(Secker & Warburg刊)として発表。1988年にヴィクトリア&アルバート美術館が同シリーズの巡回展を企画、"In Flagrante"オリジナル版は直ぐに80年代の最も重要なフォトブックと評価されるようになります。マーティン・パーによる"The Photobook : A History Vol.2"(Phidon、2006年刊)に収録されるとともに、2008年には、重要なフォトブックの全内容を複写するBooks on Bookシリーズ(Errata editions)の第4巻に取り上げられています。

本書"Chris Killip: In Flagrante Two"は、キリップがこの歴史的なフォトブックを再解釈した新版。高品位の写真印刷と、新たな作品提示を試みています。各見開きページには、右側に1点の写真を掲載。未発表作2点を追加するとともに、オリジナル版のテキストは未収録としています。 テキストのない写真配列だけにより生じるであろう矛盾や曖昧さをあえて受け入れ、写真イメージの持つ優越性とパワーを信じ、読者に真に見て事実の証人になることを求めています。同書の刊行に際して、2016年1~2月にニューヨークYossi Milo Galleryで米国初のギャラリー展が開催されました。

ハードカバー: 108ページ、サイズ36.8 x 1.5 x 29 cm、
一部未発表を含む多数のモノクロ図版を収録。