Danny Lyon: Message to the Future

Yale University Press, 2016

Danny Lyon(ダニー・ライアン)


ダニー・ライアン(1942-)は、米国で最も影響力のあるドキュメント系写真家、映画監督です。1960年代前半に南部の公民権運動を撮影。写真集 "The Movement"(Simon&Schuster,NY,1964)を発表して注目されます。1966年には、ジョージ・イーストマンハウスで行われた"Contemporary Photographs,Towards Social Landscape"展に選出されます。その後、70年代にかけて価値観が激動するアメリカ社会の周辺部分に注目して撮影を継続。アウトローのバイカーに注目した"The Bikeriders"(1968年)、テキサスの刑務所で取り組んだ"Conversations with the Dead"(1971年)などでは、被写体と関わりコミュニティーの内側から撮影を敢行しています。これらのプロジェクトは写真によるニュー・ジャーナリズム作品として高く評価されています。2002年には、忘れ去られようとしているアメリカ原住民の実像をドキュメントした"Indian Nations"を発表。彼の撮影スタイルは、ナン・ゴールディンなど多くの写真家に多大な影響を与えています。

本書は、約50年にも及ぶダニー・ライアンの写真や映画でのキャリアを、表現メディアをすべて網羅して探求するものです。
2016年6月から、ホイットニー美術館とサンフランシスコ美術館企画により米国・欧州を巡回する展覧会に際して刊行。キュレーターのジュリアン・コックス(Julian Cox)とエリザベス・サスマン(Elisabeth Sussman)が、ライアンのキャリア分析を担当。アレクサンダー・ネムロフ(Alexander Nemerov)は、1967年テネシー州東部のノックビルで撮影された作品を解説。エド・ハルター(Ed Halter)は映画を評価、ダニツァ・ウィラード・サックス(Danica Willard Sachs)はフォトモンタージュを解説しています。またコックスは、ライアンの初期写真集の出版に携わったアラン・リンスラ―(Alan Rinzler)にインタビューを行っています。
本書には、広範囲な後付け資料と図版を収録。この影響力のなるアーティストであるダニー・ライアンの多彩なキャリア全貌を知るには最善の1冊といえるでしょう。

ハードカバー: 288ページ、サイズ 25.1 x 3.3 x 31 cm、
カラー約50点・モノクロ約200点の図版を収録。

ダニー・ライアン プロフィール