William Eggleston: Election Eve

Steidl, 2017

William Eggleston(ウィリアム・エグルストン)


ウィリアム・エグルストン(1939-)は、20世紀後半を代表する米国人写真家です。1976年ニューヨーク近代美術館(MoMA)でジョン・シャーカフスキー企画の写真展「ウィリアム・エグルストン・ガイド」で鮮烈なデビューを飾っています。大型カメラを使ったシャープ・フォーカスで色彩豊かなカラー写真で、アメリカ南部土着の風景や人々の生活を感傷的に撮影。多くの人は彼の作品の中にアメリカの原風景を見出し共感してきました。いまではシリアス・カラーの父と呼ばれて広く尊敬されています。

1977年、エグルストンは"Election Eve"を発表します。それは100枚のオリジナル・プリントが2冊の革張りの冊子に収録され、リネン製のケースに収納された、彼の最も苦心して制作されたアーティスト・ブックでした。同書は、ニューヨークのCaldecot Chubbから刊行され、エディションはわずか5点。コレクターの間では、最も入手困難なエグルストンの本として知られています。本書は美しいフォトブック作りで定評のあるシュタイデル社による、幅広い顧客のために制作されたオリジナルの写真シークエンスを完全に再現した新版です。
収録写真は、1976年10月にエグルストンが行ったメンフィスからジョージア州のプレーンズへの長期旅行で撮影されています。プレーンズは、1976年11月に米国第39代大統領び選出されたジミー・カーターの出身地です。エグルストンはメンフィス出発前から撮影を開始し、プレーンズ到着の前にはアラバマ州サムター郡をとり囲む田園地帯や村なども表現しています。寂しい道路、電車の線路、車、ガソリンスタンドと住宅など、撮影された写真の大部分には人々がいません。彼は大統領選という大きな政治変革の前の特定の場所と時間における嵐の目の静けさを捉えています。小さな田舎町のリアルなポートレートは、メデイアが報道する大げさな大統領選のイメージとは大きくかけ離れています。
序文は、ハリウッドのシナリオ・ライターで監督のロイド・フォンヴィエール(Lloyd Fonvielle)が担当。彼は、"選挙前でいまだ何も(それが何であれ)決定されていなく、すべてがバランスしているときに、エグルストンは一種のエレジーを制作しました ... そこには完全なる落ちついた状況が提示されています。"と語っています。

ハードカバー: 184ページ、サイズ 29.8 x 3 x 31.1 cm、
カラー図版約100点を収録。

エグルストン財団に掲載されているオリジナル版の紹介

ウィリアム・エグルストン プロフィール