■Artist's Story■
ブルース・ウェバー
WEBER, Bruce
1946-


"Affair of the Heart (All-American)"


"Born Ready (All-American)"


"All American XII"


"Roberto Bolle - An Athlete in Tights"


"Cartier I Love You"


"Blood Sweat And Tears"


"Home Is Where
The Heart Is"


"Hotel Room
With a View"

Bruce Weber のオリジナルプリントも取り扱っています。詳しくはお問い合わせ下さい。

ウェバーの写真集リストを掲載しています

 


Bruce Weber(ブルース・ウェバー)は1946年米国ペンシルベニア州グリンズバーグ生まれ、ニューヨーク大学で映画制作を学びました。学生時代のモデル経験が後の優れたモデルセレクションのベースにあると言われています。 ダイアン・アバースと親交があり、彼女の紹介でリゼット・モデルのコースで写真を学びました。
プロとしては1973年に業界誌の"Men's Wear"でファッション写真を撮ったのがデビューです。ファッション雑誌には1980年1月号のヴォーグ誌英国版に初めて掲載されています。

彼を有名にしたのは80年代に開始されたカルバン・クラインの一連の広告キャンペーンです。 特に1982年のアンダーウェアーの広告は衝撃的でした。水泳で鍛えられたギリシャ彫刻のような素人をモデルに起用したこの広告写真でウェーバーは一躍時の人に なりました。
メールヌードは過去にもゲイのテイストを持つマイナー・ホワイト、ジョージ・プラット=ラインス、クリフォード・コフィンらの写真家に密かに撮り続けられていました。しかしそれらが公開されることはありませんでした。時代の価値観がメール・ヌードを受け入れるのには長い時間がかかりました。それには性開放、女性開放、ゲイの権利運動が社会に浸透するのを待たねばなりませんでした。80年代になりやっとロバート・メイプルソープの美意識が認識されるようになったのです。

有能なファッション写真家は時代の雰囲気を写真で表現します。ウェーバーが偉大なのは80年代のそんな空気をアンダーウェアー写真を通して具体化したことなのです。 彼の出現でファッション写真自体が変化します。従来、クライエント(広告主)、エディター(編集者)が強い影響力を持って制作に関わっていました。しかし彼の成功でクライエントやファッションエディターが写真家のオリジナリティーを認め、より自由裁量を与えるようになったのです。

評論家のマーティン・ハリソン氏は“ウェバーはファッション写真をブルース・ウェバー写真にした。” と評価しています。 ファッション写真をまとめた2005年刊の写真集でウェバーは「これらは単に洋服のかたちを記録した写真ではなく、私たちがファッションを、その本質、構成、人間の精神面からどのようにとらえているかを表しています。 現在の世の中は不条理なことでみちています。ファッションを撮影することの素晴らしい点は世の中の問題を解決はしないものの純真さを無くした世の中に少なくとも想像力の芽生えを与えることができるのではないか」 と語っています。彼のこのような姿勢から優れたファッション写真は時代性を持ったオリジナル作品と次第に認められるようになるのです。

その後ウェバーの作品は欧米のギャラリーでアート作品として取り扱われるようになります。 1985〜1986年の英国のヴィクトリア&アルバート王立美術館で開催されたファッション写真の展覧会 “ショット・オブ・スタイル”展では有名写真家デビット・ベイリーに80年代を代表する写真家 としてピーター・リンドバークパオロ・ロベルシ、デニス・ピールなどとともに選出されています。 1987年には米国人アーティストによるファインアートを集めた権威あるホイットニー美術館の “ヴィエンナーレ展” にも選出され、ファインアート作家の仲間入りをはたしています。

写真集は現在までに10冊以上出版されています。初期の写真集は人気が非常に高く、"Bruce Weber" Twelvetree Press 1983、 "O Rio de Janeiro" Knopf NY 1985、"Bear Pond" Bulfinch 1990などはプレミアムがついて7〜10万円と高価です。 多くの本がありますが、真にコレクターに評価されているのは80年代に刊行された写真集です。 また発行部数が多かったので内容が良いのに安く買える写真集もあります。限定数にあまりこだわらずに、本当に好きなウェバーの写真集を手に入れるようにしたいものです。

ウェバーは写真以外にもドキュメンタリー映画等を制作しています。 ボクシング・クラブを題材とした“ブロークン・ノーズ”、 天才ジャズ・ミュージシャンのチェット・ベイカーを 撮り、アカデミー・ドキュメント賞ノミネート作の“レッツ・ゲット・ロスト”、最新作に"A LETTER TO TRUE"(2004)があります。

ウェーバー人気の理由はアメリカ人が思い描く美しい伝統の姿をエッセンスとしている点にあります。 それにモデル、ロケーションの巧みなチョイスとモノクローム写真で 80〜90年代の時代の気分に合致した理想像を作り上げているからだと思います。それは映画しか観たことがない日本人が描くアメリカ人の姿と似ている気がします。 日本のウェバー人気はそのような理由が関係しているのかもしれません。

現在は写真集を精力的に制作するとともにファッション写真の分野でも 世界各国のヴォーグ誌中心に大活躍しています。 2004年には自らの洋服ブランド"WEBERBILT"を立ち上げ、写真集も自らのテーマを掘り下げた、 "All American"シリーズなどを自分の出版社であるLittle Bear Pressから刊行しています。アメリカの理想のライフスタイルを多方面で提案するブルース・ウェバー・ブランドが着実に出来上がっています。
同時多発テロ以降は、戦争、テロ、ハイチ難民などへの政治的な発言も増えています。 それら一連の世界観を映像で示したのが"A LETTER TO TRUE&quotです。

2005年に映画公開と写真展開催を機に初来日を果たしています。


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