■Artist's Story■
ウィリアム・エグルストン
EGGLESTON, William
1939-



"William Eggleston: The Democratic Forest: Selected Works"


"William Eggleston Portraits "


"The Democratic Forest "


"From Black and White to Colour"


"At Zenith"


"Los Alamos Revisited"


"Chromes"


"Before Color"


"For Now"


"William Eggleston: Paris"


"William Eggleston: Democratic Camera; Photographs and Video, 1961-2008 "


"5 x 7"


"Spirit of Dunkerque"


"William Eggleston Los Alamos"


"William Eggleston's
Guide"


"William Eggleston"


"William Eggleston
2 1/4"


"The Hasselblad Award 1998"
 


1970年代後半にカラー写真で作品を制作する「ニュー・カラー」と呼ばれる一群の作家が登場します。
この動きのきっかけとなったのが1976年ニューヨーク近代美術館(MOMA)で開催されたエグルストンの個展です。同展を企画したジョン・シャーカフスキー氏が“エグルストンによりカラーのシリアス写真は発明された” と述べているように彼はモノクロ中心だったアート写真界でカラーによる可能性を切り開いた先駆者として知られています。

エグルストンは1939年アメリカ南部のテネシー・メンフィス生まれ、テネシーとミシシッピィーの3つの大学で学び次第にアーティストを目指すようになります。 1959年ころのカルチェ=ブレッソンウォーカー・エバンスの 写真集との出会いをきっかけに写真家を志します。初期のモノクロ写真はロバード・フランクリー・フリードランダーゲイリー・ウィノグランドを強く感じさせます。 1965年からはカラー写真中心に作品制作を行うようになります。1974年にはグッゲンハイム奨学金を受けるとともに、 ハーバード大学で「視覚と環境」の講座を受け持ちます。 そして1976年MOMAのカラー作品による写真展が全米で論争を巻き起こし、一躍注目されるようになります。1980年以降、プライベート及び仕事で多くのプロジェクトに取り組んでいます。 出身地である南部の写真で有名ですが、アフリカ、英国、ドイツ、 オーストリアの作品も制作しています。現在まで世界中の主要な美術館やギャラリーで50以上の写真展を開催するとともに、作品も幅広くコレクションされています。

エグルストンのイメージは消え行くアメリカ原風景がいまだ残る何気ない南部の生活や風景をカラーで写し出しています。 これらは画家エドワード・ホッパーなどが描くアメリカンシーン や東部の原風景を描いた19世紀のハドソン・リバー派の絵画と通じる部分があります。 また当時アート界で全盛だったスーパー・リアリズムの影響を受け、絵のような写真を意識したことも想像できます。
以上のアメリカ美術の伝統を受け継ぎ、カラー写真による新しいアメリカ・シーンを表現しているのがエグルストンをはじめスティーブン・ショアー、ジョエル・マイロウィッツなどの「ニューカラー」の作家なのです。また彼らが ロバート・フランクが切り開いた 自己表現としての写真をカラーで実現した点も見逃せません。その後80年代にかけてカラー写真はアートの一分野として定着し、リチャード・ミズラック、レン・ジェンシェルなど 多くのカラー作家が出現しました。


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