ヘレン・レヴィットはニューヨークのブルックリン生まれです。1937年に人種や貧富に関係なく自由に遊ぶニューヨーク、ハーレムの子供達のドキュメンタリーで写真を始めています。ウォーカー・エバンスに写真を学ぶと共に
小型ライカを使用した写真はアンリ・カルチェ=ブレッソンのスタイルに多大な影響を受けています。
人種差別問題が表面化するはるか前の40年代に人種の坩堝のニューヨークのストリートで繰り広げられる人々の営みを優しい視点でとらえたスナップショットは現在では高い評価を受けています。
『タイム』、『ニューヨークポスト』、『フォーチュン』などで活躍するとともに、 1943年にはニューヨーク近代美術館で個展を開催しています。
1947年から映画にも携わり、『The Quiet One,1949』、『In the Street,1951』などを手掛けています。
1959年と1960年にグッゲンハイムの奨学金を得て約20年前にモノクロで行ったニューヨークのストリート撮影を再度カラーで行っています。
しかし、この貴重なカラー黎明期の作品は1970年にほとんどが盗まれてしまい、彼女は再度取り組むことになります。
カラー作品は1974年にニューヨーク近代美術館でスライドショー形式で紹介されています。
写真集は1965年の"A Way of Seeing"(Viking 1965)がありますが、長年絶版でした。その後の再評価の流れから、
2001年に未発表、カラー作品を収録した"Crosstown"(powerhouse 2001)が刊行されています。
彼女の作品は世界の主要美術館でコレクションされるとともに展示されています。1992年にはサンフランシスコ近代美術館で回顧展が開催されています。
2008年にLower Saxony財団の第6回SPECTRUM国際写真賞を受賞。
記念回顧展がドイツ・ハノーヴァーのシュプレンゲル美術館(Sprengel Museum Hannover)で開催されています。