2023-4-14
Steidl, 2023
Edward Burtynsky(エドワード・バーティンスキー)
エドワード・バーティンスキー(1955-)は、産業化が景観に及ぼす「消えない人間の痕跡」をテーマにしているカナダ人アーティストです。
採掘場、スクラップ堆積場、炭鉱、精錬場などを撮影することで、現代の消費生活がそれらと深くかかわっている事実を提示。
現代の消費生活は、自然界に依存する一方で地球の環境汚染にも気をかけるという、人類のジレンマが表現されています。
これまでのプロジェクトでは、鉱業、採石、製造、農業、船舶、石油生産、中国の開発などを取り上げています。
このプロジェクトは、バーティンスキーがこの7年間にアフリカ大陸で撮影した現在進行形の最新作です。
収録作は、人間が作り出した風景の模様や傷跡が、抽象的な絵画のような世界を形成しているように見えます。
しかし、それらは人間による地球へのマーキングが持つ崇高でしばしば超現実的な特質に言及しています。
生態系の変革と資源採取、都市化と森林伐採という作品の主要テーマを年代順に見せながら、
人類と産業の両方のスケールで、いま起きている資源枯渇という不穏な現実を伝えています。
本書では、自然風景、掘り抜きの人による採掘、機械化された採掘などのシーンが、いくつかの章で連続して紹介されます。
そして、巨大な製造工場の内部の作品を含めた、中国のアフリカへの経済進出を描いたシリーズ「China in Africa」が完成します。
ハードカバー : 208ページ、サイズ 37 x 3 x 29.5 cm、多数の図版を収録