2023-11-1

  

Saul Leiter: The Centennial Retrospective

Thames & Hudson, 2023

Saul Leiter(ソール・ライター)

ソール・ライターは60年以上にわたってほぼ毎日写真を撮り、絵を描き続け、結果的に膨大なアーカイブを蓄積しました。 しかし創作のほとんどは生前には発表されませんでした。 ライターは、ロウアー・マンハッタンにあるアパートの数ブロック先でインスピレーションを得て、ごくありふれた場所や空間に美を発見する達人でした。 彼の絵画的な写真イメージは、静寂の中に際立った美を見出し、私たちに深い感銘を与えてくれます。
いまでは1950年代から1960年代にかけてのニューヨークを撮影した刺激的なカラー写真で有名になったライターですが、 当時は全くの無名な存在でした。その後は、「ハーパーズ・バザー」のファッション写真家としても成功を収めためることになります。 彼は同時に多彩な表現活動を行ってきました。抽象的な水彩画や気まぐれなスケッチブック、ペインティングされた写真で絵画の探求を続けながら、毎日の散歩でモノクロの街角風景やヌード、親密なポートレートなどを撮影していました。

本書「Saul Leiter: The Centennial Retrospective」は、20世紀写真界の巨人の一人の生誕100周年を記念して、彼の作品の様々な側面をまとめた包括的なモノグラフです。ストリート写真、ファッション写真、ペインティング、ヌードや親密なポートレイトなど、約352ページにわたって340点の画像を掲載。またルギット・アーブ、アダム・ハリソン・レヴィ、ルー・ストパード、平松朝、マイケル・グリーンバーグによるエッセイも収録されています。「Beginnings(始まり)」と題された章では、ライターをはじめとする写真家が、アーティストの初期の人生とキャリアを語っています。
英国/米国のThames & Hudsonによるオリジナル版に加え、青幻舎(日本)、Hans Media(韓国)、Textuel(フランス)、Kehrer(ドイツ)、RM Editions(スペイン)、Contrasto(イタリア)による国際共同編集版が発売されます。

ハードカバー : 352ページ、サイズ 26.42 x 3.81 x 31.24 cm(オリジナル版)、多数の画像を収録
青幻舎から刊行の日本語版(上製)は、310×260×36mm 詳細(出版社のウェブサイト)