2023-3-17

  

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2023年のハッセルブラッド国際写真賞はアフリカ系女性のアイデンティティを撮り続ける キャリー・メイ・ウィームスに授与が決定

ハッセルブラッド賞は国際的な写真賞です。毎年、ハッセルブラッド財団の賞委員会が、写真の芸術とコミュニティにおいて大きな功績を残したと認めた候補者の中から、1名の受賞者が選ばれます。
2023年の同賞はキャリー・メイ・ウィームスに決定したことが、3月8日のプレスリリースで発表されました。アフリカ系女性アーティストとして初めの受賞で、2023年10月13日にスウェーデンのヨーテボリで開催される授賞式では2,000,000クローネと金メダル、ディプロマが授与される予定です。またハッセルブラッドレンズ付き最新中判カメラも送られます。ハッセルブラッドセンターでは作品展が開催されます。

キャリー・メイ・ウィーム(Carrie Mae Weems) は、1953年、オレゴン州ポートランド生まれ。高校卒業後、サンフランシスコでモダンダンスを学び、21歳で写真に目覚め、20代後半と30代前半にそれぞれビジュアルアートの学士号と修士号を取得しています。ウィームス作品では、ときに政治的な問題を取り上げ、人種差別やアフリカ系アメリカ人の経験というテーマを、個人的な体験や歴史的な資料を通して表現しています。「The Kitchen Table Series」(1990年)では、同じキッチンテーブルで友人や恋人の出入りを目撃しながら、自分自身を永遠の被写体として描いています。「FROM HERE I SAW WHAT HAPPENED AND I CRIED」(1995-1996年)や「THE HAMPTON PROJECT」(2000年)では、美術館や大学のアーカイブにある写真を蘇らせ、人種差別に深く根付いた写真史を回復させています。2014年1月、ニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館でアフリカ系アメリカ人女性の初の回顧展が開催されています。

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